コラム詳細

  1. TOP
  2. コラム一覧
  3. 豆知識
  4. ねずみと人間の間には深い歴史が!ねずみはいつから人間の生活に侵入してきた?

豆知識

ねずみと人間の間には深い歴史が!ねずみはいつから人間の生活に侵入してきた?

2018.06.22


古代エジプトで人間が栽培した穀物などを狙って

ねずみと人間の関わりは古く、古代エジプトでは穀物を荒らすねずみの被害に頭を悩まされていました。先人たちは知恵をしぼり、猫を家畜化してねずみ駆除を行う方法を発見したのです。さらに、ねずみは伝染病を媒介する害獣として大きな問題になっていました。そのねずみを食べてくれる猫がいることで、疫病の予防にもなったのです。

当時のエジプトの土着猫にはジャングルキャットとリビアヤマネコがいました。ジャングルキャットは野性味が強く、人間に懐くことはありません。一方でリビアヤマネコは性格が温厚で先人たちの忍耐力もあり家畜化が実現しました。また、古代エジプトではライオンやガゼルなどの野生動物を飼いならすのがひとつのファッションであり、その風潮がリビアヤマネコの家畜化を促進した背景があります。そして、ねずみを捕食する猫は穀物の番人としてローマ帝国に渡ってからも、同様にペットや家畜として大切にされました。

日本でも縄文時代から高床式の倉庫にねずみ返しが取り付けられるなど、古くからねずみの被害を対策していたことがわかります。このねずみ返しは東南アジアやヨーロッパでも同様の装置が見られ、古くから世界各地でねずみの被害に悩まされていたことがわかります。

ペットや家畜として猫が飼われたのもねずみが関係している!

猫がペットや家畜して飼われていたのは、古代エジプトの先人たちが収穫した穀物を狙うねずみ対策としていたことが、はじまりの説として有力です。現在ではねずみを捕食する猫はほとんどいないものの、古代エジプトではねずみを駆除することが猫を飼う大前提でした。そして、はじめはねずみを捕らせるのが目的であったものの、一緒に暮らすうちに先人たちと猫の交流が芽生えていき、ペットや家畜としても飼われるようになっていきます。

古代エジプトでは、猫を国外へ持ち出すことを禁止していたものの、商人たちによって密輸され、アジアや中近東などにも猫が増えていきます。やがてギリシャやローマでもペットとして飼われはじめるようになりました。このように、猫はねずみ退治あるいはペットとして飼うために世界中に広がっていったのです。その後、運ばれた土地で特有の形態に変わり、現在のさまざまな猫の品種の草分けになっています。

中世ヨーロッパで行われた魔女裁判により、猫は魔女の手先とされて大量虐殺が行われた歴史もありました。しかし、猫がいなくなってからはねずみが大量に増えてヨーロッパでペストが大流行を起こしてしまいました。そのためペストの原因となるねずみを追い出すために、再び猫を飼うようになったという歴史もあります。

・ねずみ駆除に猫が適していた理由
ねずみ駆除に犬よりも猫が適している理由は、猫の可聴音が優れているためです。犬の可聴音が20Hz(ヘルツ)から4万Hzに対して、猫の可聴音は30Hzから6万Hz以上まで聞き取れるといわれています。先人たちは抜群の聴力を持つ猫をねずみ駆除のために家畜化して、被害を防ごうとしました。

ねずみがペットとして飼われるまでに!

野生種であるねずみがペットとして品種改良されて人気を博すまでになった有力な説は、1930年にシリアで捕獲された1匹の雌ハムスターとその12匹の子孫が繁殖して世界中に広まったというものです。野生のゴールデンハムスターが絶命の危機にあり、ペット用や実験用として幅広く繁殖が試みられました。

1956年にはゴールデンハムスターが風邪に感染することが発見され、医薬の研究に貢献するとして実験用動物としての立場を確立しました。また、1990年代後半にはロンドンの動物園でハムスターの繁殖が行われ、普及が急速に進んだという説もあります。イギリスでは犬や猫の飼育には厳格な決まりがあるで、ハムスターは気軽に飼えるペットとして人気を集めました。

日本では16世紀頃にうさぎがオランダから持ち込まれて毛皮や肉として扱われていました。その後、モルモットもオランダから持ち込まれて注目が集まり、ペットとして飼われるようになっていきました。うさぎもモルモットもペットとして扱いをなされるようになり、小さなスペースで飼育可能なペットがブームとなったのです。やがて、日本でもハムスターが人気を博すようになります。

ハムスターのみならず、テグーやパンダマウスファンシーラットなど現在ではさまざまなねずみが品種改良されてペットとして飼育できます。ねずみがペットとして当たり前のように飼われるようになるまでには、紆余曲折がありました。かつては人間の生活を侵害し続けたねずみではあるものの、品種改良されたことによって、人間と共存共栄できる種類も多くいます。野生のねずみの場合は触れなくても移ってしまうレプトスピラ症をはじめとしたさまざま病気があるものの、ペットとして販売されているねずみにその心配はありません。

記事をシェア

この記事を読んだ人に人気の記事

関連記事

関連リンク